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新着情報

VICアカデミーを開催しました

2021年 10月 20日

VICアカデミーとは、
弊社理念にある「学習と成長」の実践の一つとして開催しているVIC社員及び関係者のための勉強会です。



15回目となる今回は、ネッツトヨタ神戸株式会社 四宮慶太郎会長をお招きして、
100年に一度の変革期と言われる自動車業界でこの先も勝ち続ける企業であるために
取り組んでいることについてお話いただきました。

■ 20年後、30年後もお客様・地域から一番応援される会社であるために
トヨタは2020年5月より、全国にあるトヨタの販売店においてオール併売化をスタートさせ、
全国の全店舗でどのモデルでも販売できるようになり、いかにして他店との差別化を図るかを
考える中で地域密着活動に焦点を当てた。

■ 2018年1月にネッツテラス夙川店をオープン
当時はまだオール併売は決まっていなかったけれど、いつかはそうなるだろうと感じていた。
今までのディーラー特有の集客方ではなく、新しい形の模索を始めた。そこで出店コンセプト
を一新して誕生したのが様々な施設が併設する「ネッツプラス」。
小さいお子さんを持つお母さん方が多いエリアであることに着目し、TSUTAYAさんにセレクト
頂いた2,000冊を超える蔵書を誇る「こども図書館」やキッチンコーナーで開催する
「お料理教室」、季節の果物を使ったトースト等を提供する「カフェ」など、普段、自動車販売店に
用がない方でも、日頃から気軽に利用 いただける場所を用意。
他にも、「キッズエンジニア」や「スポーツ教室」、「ミニ四駆レース」や「ヤリスレース観戦」
など、他では体験できない様々なイベントを企画し、車を買う目的とは関係のないところで足を
運んでくださるお客様の数を増やした。
イベントは無料で開催するので売上には全く繋がらないけれど、場所を提供することにより
人と人が繋がり、クルマ軸だけではないお客様を呼ぶ力を持ち始め、地域とのつながりが深い
店舗に変化している。

■ 「チョイソコいながわ」スタート
少子高齢化や人口減少に伴う公共交通利用者の減少や交通事業者の乗務員不足など、地域交通の
深刻な状況を抱える猪名川町と提携して「チョイソコ(ちょっとそこまで乗合移動サービス)」
を開始。60歳以上の方が占める割合が多い猪名川町と我々ディーラーが一緒になって、昼間に
空いているタクシードライバーさんに協力してもらい、ハイエースを2台用意して複数の
方が乗り合わせて目的地に送迎する仕組みを構築。利用料は1回200円。人件費などを
考えても儲けになる訳ではないが、それでもやってみなければわからないことがたくさんある。
チャレンジすることに意味がある。こうした新たな取り組みを続けていると、多方面から
様々な声がかかるようになった。
例えば顔認証によるキャッシュレス決済。さっそく導入すると、支払い方法の簡略化だけ
ではなくそこからまた次の展開につながり、新たな可能性を生み出すきっかけができる。

■ 地域とのつながりと従業員の意識の変化
災害時にバッテリーを搭載した車を貸し出したり、店舗を避難所にするなど、様々な地域と
包括協定を結び、活動をしている。他にも全店舗に電動車椅子を展示したり、防災ヘリの
会社と連携したり、弊社ではクルマだけではない「何か」を売ろうとする姿勢や、ディーラー
らしくないお客様の呼び込み方に目覚めつつある。
当初、本当に手探りの状態で始めた挑戦も、取り組み始めて3年半が経ち、今は事業として
赤字であっても、全社で全力で取り組むことで、間違いなく他社に勝つ何かにつながるという
ことが社内で浸透してきている。
キッズエンジニアやミニ四駆レース、ヤリスレース観戦など、従来のディーラーではなかった
ことが日常になりつつあり、仮に今、また新しい何かが降ってきても、従業員は当たり前の
ように協力して「よし、やろう!」という意識になっている。
自ら楽しんで積極的に取り組み、お客様を巻き込んでイベントを盛り上げることで
ネッツトヨタ神戸を広く知っていただき、クルマを好きになっていただくきっかけを
作りつつも、クルマ軸に縛られずに可能性を探り実らせることで、新たな軸足となる新規ビジネス
を生み出すことができると考えている。

地域に貢献しながら地域と共に歩み、法人とのコラボレーションによる相乗効果で双方の
お客様を増やしつつ、新たな可能性を増やしていきたい。
負けたくない気持ちが会社を強くすると信じて、今後も挑戦を続けていく。